外面的自己認識を獲得する

「自分は知らないけど、皆気づいている自分の姿」

中川:「自分は知らないけど、皆気づいている自分の姿」について伺いたいのですが、これはどういうことですか?

石山:『裸の王様』という話があるじゃないですか。あれと一緒で、ポジションが上に行けば行くほど、注意したりフィードバックしたりしてくれる人は減るので、周りは気づいて知っているのに、それを言ってくれないということが増えてくるんです。経営者や幹部層の人たちにとってはそれを知ることが自分の成長につながるので、トップ自らが部下に聞きに行ったり、部下が上の人たちにものを言いやすい環境や雰囲気をつくったりしないと、成長する機会を失いますよというのが中心のメッセージですね。堀江貴文さんなんかは分かりやすいけれども、ああいうキャラなので、敵もつくりやすいじゃないですか。当時は彼に注意する幹部もいたけれど、本人が全く言うことを聞きませんでした(笑)でもこれは注意する人がいるうちはまだいいですけど、普通はいなくなりますよ。中川さんは、怒ってくれる人いますか?

中川:うーん、今は家族ぐらいですね。

石山:普通はそうですよね。本当にその人を愛しているとか心配してくれている人、自分に対して愛がある人しか言ってくれなくなりますよ。大体、大人になればなるほど数は減っていくと思うんですけど、そのときに、皆は知っているのに自分だけが気づいていないみたいなものを持ったままだと、やっぱり転びやすくなるので、そこはちゃんとフィードバックをもらうために自分から情報を取りに行ったほうがいいんじゃないかと思います。

中川:なるほど。ちなみに、石山代表ご自身がライブドアにいらっしゃるときに、他の人からどういうフィードバックを受けていましたか?

石山:いや、受けていなかったんですよ。だって、フィードバックする人がいませんでしたし、こっちも聞きませんでしたし。もちろん、お世辞を言われたり、悪いことの相談をされたりしたことはありましたけど、「石山さん、こうしたほうがいいですよ」と言ってくれた人はゼロでしたね。

中川:なるほど。やっぱり、事件前後で大分変わったんでしょうね。

石山:事件が起きて会社を辞めてしばらくした頃に、すごく仲の良かった後輩に「石山さんって笑っていなかったですよね」って言われたんですよ。「え!?」と思って。いやいや、あれだけ明るくふるまっていたのに、合コンにも大分連れて行ったのになと思ったんですけど(笑)それで、「え、笑っていたでしょ?」って聞いたら、「心から笑っているようには見えなかった」って言われたんですよ。目が笑っていなかったみたいな。彼からはそんな風に見えていたんだと分かって正直ショックでした。ただ、確かに心の底ではいろいろ冷めていたんだろうなとは思いますね。そういうのは自分では気づけないし、でも、当時一緒に勤めていたメンバーは皆そう思っていたんだろうなと。

中川:石山代表が心の底でいろいろ冷めていた原因というのは自分で何か思い当たりますか?

石山:あの頃はいろいろなことがありすぎて人間不信に陥っていたというか、自分のことも他人のことも冷めた目で見ていたというのはありますもんね。だから、それが表情や態度に出ていたんだろうなと思いますね。

中川:なるほど。分かりました、ありがとうございます。

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